車検の予約をしようとしたとき、ふとフロントガラスの小さなヒビに気づいて不安になったことはありませんか。「このヒビ、車検に通るのだろうか」と、多治見・土岐・可児・瑞浪・美濃加茂エリアでも毎年多くの方が同じ悩みを抱えます。
結論から言うと、フロントガラスのヒビは車検に通らないケースが多く、しかも自分でリペアキットを使って直した跡が残っていると、それが原因で通らないこともあります。この記事では、車検の審査基準と、車検までにヒビを直す場合の具体的な流れ・費用を、多治見市の自動車ガラス専門店TSGが解説します。
フロントガラスのヒビは車検に通る?保安基準の考え方
車検の審査基準は「道路運送車両の保安基準」第29条で定められています。前面ガラス(フロントガラス)については、「損傷した場合においても運転者の視野を確保できるものであり、かつ、容易に貫通されないものであること」という条文があり、視野の確保と一定の強度が求められています。また、前面ガラス・側面ガラスについては、運転者の視野を妨げないよう、ひずみや可視光線の透過率に関する基準も定められています(可視光線透過率70%以上が目安とされる部分もあります)。ヒビによって視界がゆがんだり、光の反射で見えにくくなったりする場合も、この基準に照らしてチェックの対象になります。
ただし、この条文には「ヒビが何mm以上なら不合格」といった具体的な寸法基準は明記されておらず、合否は検査時の検査官の判断によるところが大きいのが実情です。とはいえ、実務の現場では判断は厳しめになる傾向があります。TSGでは「車検時にフロントガラスに飛び石等による傷がある場合、車検は通りません」という前提でお客様にご案内しています。ヒビの位置や大きさにかかわらず、車検前には直しておくのが確実です。

小さなヒビでも放置すると危険な理由
車検のタイミングでなくても、フロントガラスの小さなヒビは早めに直したほうがよい理由があります。気温差や走行中の振動によってヒビが少しずつ広がり、最初はリペアで対応できたはずの傷が、気づいたときには交換が必要な大きさになっていることがあります。
また、ヒビが運転席側の視界に入る位置にあると、光の反射やにじみで見えにくくなり、走行中の安全にも関わります。「小さいから大丈夫」と自己判断せず、気づいた時点で一度見積もりを取っておくと、結果的に費用を抑えることにもつながります。
ヒビを直したのに車検に通らない?DIYリペアキットの注意点
「自分でリペアキットを使って直したから大丈夫」と思っていても、車検に通らないことがあります。TSGへのヒアリングでは、次のような回答がありました。
市販のリペアキット等で修理をしても、傷として確認できる状態が残っている場合、車検は通りません。リペアは「透明に消す」補修ではなく、ヒビの拡大を抑える応急処置に近いものです。仕上がりがきれいに見えても、光の当たり方によっては傷跡が視認できることがあります。
市販のリペアキットは、吸盤で注入器をガラス面に固定し、補修用の樹脂を注入したあと、数十分から数時間かけて硬化させ、余分な樹脂をカミソリやスクレーパーで取り除くという流れが一般的です。うまくいけば近くで見ないと分からない仕上がりになりますが、洗浄が不十分だったり樹脂の注入量が足りなかったりすると、白い曇りが残ったり、ヒビ自体が消えずに残ったりすることがあります。プロの修理では専用の設備と樹脂を使い、透明度を高く仕上げられる点が異なります。
見た目にはほとんど分からなくなったつもりでも、検査官の目には傷として映る場合があります。車検が近い場合は、自己判断でリペアを済ませてしまう前に、一度プロに現物を見てもらうことをおすすめします。
車検までにヒビを直す場合の流れと費用の目安
ヒビの状態によって、リペア(修理)で対応できる場合と、フロントガラスごと交換が必要な場合があります。一般的な目安は次の通りです。
- リペア(修理): 費用1.5万円前後〜、作業時間30分〜60分程度。傷が500円玉サイズ以下・ガラスの端から10cm以上離れている場合の目安
- 交換: 費用5万円〜25万円程度、作業時間数時間〜1日程度。ヒビが大きい・ガラスの端に近い・線状のヒビが伸びている場合の目安
ADAS(先進安全装備)搭載車でカメラ・センサー付近のガラスを交換する場合は、交換後にカメラの機能を安全のために正しく調整する「エーミング」作業が必要になり、1〜2万円程度が追加でかかるケースもあります。エーミングは地方運輸局から認証された「特定整備認証工場」でなければ実施できません。TSGは2024年3月に中部運輸局より「自動車特定整備事業」の認証を取得済みです。
車検前にヒビを直す場合、一般的には次のような流れで進みます。
- 現物を見てもらい、リペアか交換か・費用と作業時間の見積もりを取る
- リペアの場合はその場や後日の予約で対応、交換の場合はガラスの取り寄せ手配を行う
- 施工後、車検の予約日に間に合うよう仕上がりを確認する
私たちTSGは創業40年、これまでに5万台以上のフロントガラス交換に携わってきました。車検前の駆け込み相談にも数多く対応しています。
施工事例: ホンダ N-BOX フロントガラス交換(軽自動車の施工事例)
施工事例: トヨタ ヴォクシー フロントガラス交換(普通車の施工事例)
保険を使うべきかどうかで迷う場合は、フロントガラス交換は保険を使うべき?判断基準と等級ダウンを解説もあわせてご覧ください。
車検直前に気づいた場合はどうする?
車検の予約直前にヒビに気づいた場合、まず焦らず現状を確認することが大切です。ガラスの在庫状況や車種、ADASの有無によって仕上がりまでの日数が変わります。
部品をあらかじめ用意している場合は即日引き渡しが可能なこともありますが、ADAS車でエーミングが必要な場合は翌日以降の引き渡しになります。ガラス・付属部品は在庫を持たず、その都度ガラスメーカー・部品メーカーから取り寄せる工場が多いため、納期は都度の問い合わせが必要です。
車検の予約日から逆算して、できるだけ早めに見積もり・部品の手配を進めることが、当日慌てないための一番のポイントです。特に輸入車やめずらしい車種の場合、ガラスの取り寄せに時間がかかることがあるため、車検の1〜2週間前には一度相談しておくと安心です。
「車検の予約は入れてしまったが、まだ見積もりも取っていない」という状態でも、まずは現物を見せてもらえれば、リペアか交換か、間に合うかどうかの見通しをお伝えできます。一人で悩まず、早めに相談してください。
飛び石によるヒビを防ぐためにできること
飛び石は前を走る車が跳ね上げた小石が原因になることが多く、完全に避けるのは難しいトラブルです。それでも、日頃の運転で発生リスクを下げる工夫はできます。
- 砂利道や工事現場周辺、荒れた路面では車間距離を通常より広めに取る
- 前走車との車間が詰まりやすい高速道路では、速度を落として距離を保つ
- 小さなヒビに気づいたら、車検のタイミングを待たずに早めに相談する
小さなヒビでも放置すると、気温差や走行中の振動で広がり、リペアでは対応できず交換が必要になることがあります。車検のタイミングに関わらず、気づいた時点で一度相談することをおすすめします。
また、フロントガラス用の飛び石防止フィルムを併用する方法もあります。完全にヒビを防げるわけではありませんが、ヒビの広がりを抑える効果が期待できます。日常的に高速道路や砂利道を走る機会が多い方は、検討してみてもよいでしょう。
- Qフロントガラスのヒビはどのくらいの大きさなら車検に通りますか?
- A
「何mm以上は不合格」という明確な数値基準はなく、最終的な合否は検査官の判断によります。ただし実務上は、ヒビの有無自体が指摘される可能性が高いため、車検前には直しておくことをおすすめします。
- Q自分でリペアキットを使って直せば車検は通りますか?
- A
傷として確認できる状態が残っている場合は、車検に通らないことがあります。見た目には目立たなくなったつもりでも、検査官の目には傷として映ることがあるため、車検が近い場合は一度プロに確認してもらうことをおすすめします。
- Qリペアと交換、どちらになるかはどう判断されますか?
- A
目安として、傷が500円玉サイズ以下でガラスの端から10cm以上離れている場合はリペアで対応できることが多いです。ヒビが大きい、ガラスの端に近い、線状に伸びているといった場合は交換が必要になります。実際の判断は現物を確認してからになります。
- Q車検までにどのくらいの日数を見ておけばよいですか?
- A
部品をあらかじめ用意している場合は即日対応できることもありますが、ガラス・部品は在庫せず取り寄せになる場合が多く、ADAS車でエーミングが必要な場合は翌日以降になります。車検予約日から逆算して、早めの相談をおすすめします。
- Qフロントガラスのヒビを保険で直す場合、車検には関係しますか?
- A
保険を使うかどうかと車検の合否は別の話です。保険を使うと等級への影響がありますが、車検に通すためには、保険の利用有無にかかわらずヒビ自体を直す必要があります。詳しくは保険を使うべきかを解説した記事もご覧ください。
- Q車検とは関係なく、小さなヒビは急いで直さなくても大丈夫ですか?
- A
車検の予定がなくても、早めに直すことをおすすめします。ヒビは気温差や走行中の振動で少しずつ広がることがあり、放置している間にリペアでは対応できない大きさになると、結果的に交換の費用がかかることになります。
まとめ
フロントガラスのヒビは、保安基準上の明確な寸法基準こそありませんが、実務上は車検に通らないケースが多く、自分でリペアした跡が残っている場合も注意が必要です。車検の予約前にヒビに気づいたら、早めに見積もりを取り、リペアか交換かを確認しておくと安心です。
車検までの日数に余裕があるうちに相談すれば、費用や仕上がりの選択肢も広がります。「これくらい小さいから大丈夫だろう」と自己判断せず、まずは現物を見せてもらうところから始めてみてください。
TSGでは、車検前の駆け込み相談にも対応しています。多治見エリアでヒビにお困りの方は、お気軽にご相談ください。
